Makinon MULTI COATED 1:2.8 f=135mm
入手経緯
このレンズを入手する前に300mmを入手してからというもの、なんだかわからないけどマキノンに魅了されている。マキノンという名称やロゴなどが気に入ったのもあり、写りがどうこうというよりも、所持欲を満たしたくなるメーカー。
オークションサイトで状態が悪くなさそうだった為、思い切って落札した。
レンズの作り
サイズ感はよくある135mmレンズで、やや重みを感じる。絞り羽は6枚と少な目。
絞りリング部では、マウント部にあるピンが押し込まれ連動するAモードと、ピンを押し込まなくても絞ることができるMモードの切り替えができるようになっている。PENTAX機で使うにはありがたい機構だ。
フードも伸縮式で組み込まれているため、ちょっとしたフレアなどは防げるかもしれない。
レンズの不具合
今回入手した個体は、無限遠が出ない。
古いレンズの宿命なのか、∞に設定しても10mほど先までしかピントが合わない。
分解清掃ができる人は調整できるのだろうが、そこまでの技術は私にはない。状態が悪くないだけに悔しい。さらに、絞り羽の動作もややモッサリしたような動き。絞ることはできるものの、レスポンスが悪い。これも古いレンズが故なことかと思う。
とはいえ、ちょっとしたスナップ写真やポートレートなどでは十分に使っていけそうだ。
レンズ状態が悪くないため、無限遠が出ないのはやや悔やまれるものの、仕方ないと割り切るところでもある。オールドレンズを使うからには、こういった癖も楽しみつつ大切に扱いたいと思う。いずれ無限遠調整をして性能を引き出してあげたい
実例
SONY α7C + LM-EA9
基本的には、このレンズで撮影をすると全体的にソフト傾向な絵作りになる。
開放で撮影すると、柔らかいといえば聞こえはいいかもしれないが、全体的に収差が目立ち、ぼやっとした傾向になりやすい。
色合いもやや淡い感じの傾向になりやすく、ハイライト部は飛んでしまうことがあるため、日差しがやや強いような環境下では露出設定を少し下げたほうがいいかもしれない。
ところが、全体的にソフト気味なってしまい、ちょっとボケボケな感じになるこのレンズですが、下のような葉っぱを撮った写真。なんていうか個人的に妙に惹かれる写りをしている。シャープさには欠けるし、上部両端付近のボケがややざわつくような感じもでてしまい、レンズの描写としてはあんまり良いとは言えない一枚かもしれない。
ただ、この写真においては、光があたっている葉っぱは収差が激しく、暗い葉っぱは比較的輪郭がはっきりするといったような対照的な写りになり、なかなか面白い効果となっている。
葉っぱが折り重なりの光に立体的な部分が出たことによる効果や、PENTAXのカスタムイメージ「雅」により、葉っぱの緑が美しく出たことによる効果も高いかもしれないものの、たまに撮れる一枚で自分の好みやレンズの活かし方などに気づくこともある。
楽しい。
レンズ情報
Makinon MULTI COATED 1:2.8 f=135mm
製造:マキナ光学
マウント:M42
焦点距離:135mm
開放絞り:F2.8
最小絞り:F22
絞り羽:6枚
最短撮影距離:1.5m
フィルター径:55mm
レンズ構成:3群4枚
重量:
S.N.:767263
販売時期:?
入手時期:2020年10月
入手時価格:¥2,600